千葉・相浜「松丸」(西藤裕船長=64)のシマアジが熱い!? 「松丸でシマアジ釣りませんか!」が開催され、西藤船長の弟・寺元敏光さん(60)の声掛けでシマアジの魅力に取りつかれた11人のファンが集った。釣果は最大1・4キロサオ頭6匹で大型バラシもちらほら。シマアジを釣り上げる上でのポイントを聞いた。

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掛けても釣り上げるのが難しいとされるのがシマアジ。「3~4割上げられれば良い方」と西藤船長は言う。1キロほどでも強烈な引きに加え、腕に覚えのある釣り人でもバラし、「次こそは」と挑戦心をかき立てる魚だ。

取材当日、船中1匹目は白石史恵さん(54)で1・2キロをゲット。「ビシが着底したら1・5メートル巻き上げて、そのあと1・5メートルの間に3回でコマセを振り切るイメージでした」。史恵さんはこの釣り方で1キロ超3匹を含め計6匹ゲットし、サオ頭も獲得した。魚とのやりとりを聞くと、「私の力ではサオを持っているだけで精いっぱい。やりとりなんてできないので、とにかくサオを立てて電動で巻きました」。

この日の最大1・4キロをゲットしたのはパートナーの英一さん(50)。「底から1メートルの間で食いました。コマセをまいた中に付け餌を入れるイメージです」。1キロ超2匹含む5匹をゲット。英一さんは磯のレジェンド鵜澤政則氏(72)が主宰する「鵜澤塾」のメンバーだが、やりとりのポイントに「巻いている途中に絶対たるませない」「サオの弾力を最大限生かすためにサオを立てる」の2点を挙げた。

常連の北由之さん(66)はバラシのみとなったが、「掛けるのは運ですから」と笑った。「とにかく回数多くコマセを振り続けるようにしています。置きザオにしている人もいますが、1回でもチャンスを多くしたいので自分はしません」とし、「難しいですよね。でも、だからこそ楽しいんです」と続けた。

西藤船長も「掛けるのは運」とした。掛かったら「たるませずにひたすら巻く。ポンピングはNG。たるんだ際にバレます。取り込む際にロッドキーパーにかける方もいますが、これもたるんでバレてしまいます。ベストはサオを持ったままタモ入れをしてもらうこと」とアドバイスをくれた。また、今後は「潮次第でオオカミのポイントにも行けると思います」という。

松丸でシマアジを釣るなら、今が熱いぞ!【川田和博】

■サオ硬すぎ 記者の失敗談

この日、記者もサオを出した。前回はマダイ用のサオで挑んだが、今回は勝山「宝生丸」で7キロワラサを上げた青物用ロッドで挑んだ。4度、シマアジらしきアタリがサオをしならせたが、全てバラした。しかも1匹は、海面で姿が見えたにもかかわらずだった。この状況をみた英一さんと西藤船長から「サオが硬すぎる」との指摘を受けた。「サオが硬いとハリスを張っているつもりでも、魚が暴れたりしたときに反動で緩んでしまい、バレにつながる。ある程度吸収してくれる柔らかめな方がいい」という。また、「サオを立てないとダメ」と英一さん。自分ではサオを立てているつもりだったが、「全然立っていなかった。海面と垂直くらいにしないとサオの弾力は使えない」とのこと。だが、このアドバイスを受けて上げたのは、ゲストのタカノハダイだった。

■「ヒラヒラ」実績

西藤船長が推奨するタックルは以下の通り。

▼ロッド 専用ロッドもあるが、代用ならイサキ用がいい。長さは2・2~2・4メートルが扱いやすい。長くても2・7メートルまで。硬いサオよりも柔らかめのほうが衝撃を吸収してくれるので糸がたるみにくい。

▼リール 電動有利。掛かったらすぐに巻けるため。

▼道糸 PE4号以上推奨。3号では切られることもある。

▼テンビン クッションゴムを内蔵したハイブリッドテンビンがオススメ。ビシにアタックすることも多く、短い仕掛けにできる。

▼針 基本的にウイリーだが魚の皮を乾燥させたスキン等も有効。コンビニ袋のヒラヒラでも釣れた実績がある。ウイリーにも餌を付けた方が食いはいい。

▼相浜「松丸」【電話】080・1154・5283。集合午前5時15分、コマセ&氷付き1万1000円。※詳細は電話でご確認ください。