怒りには男女差もあります。日本アンガーマネジメント協会が行ったアンケートでは、パートナーに対するイライラを「相手に伝えず、自分の中で処理する」という男性が51・4%であるのに対し、女性は35・6%。「パートナーに直接話す」は男性の39・9%に対し、女性は58・2%。有意の差がありました。

 男性からは「態度で示す」「時間で解決する」というコメントが寄せられ、怒りを言葉にしない男性と、言葉にしてコミュニケーションを取ることで解決を図ろうとする女性-という違いが見えてきます。

 「イライラした際、離婚を考えたことがありますか」というアンケートもあります。「ある」は男性30・3%、女性49・0%。「ない」は男性69・7%、女性51・0%。18ポイント以上の開きがありました。男性は話さなくても分かるはずと考えがちですが、時間がたつにつれ、埋めがたいものに変わる危険があります。些細(ささい)と思われるようなことでも言葉にして伝えることで温度差を小さくしておくことが必要です。

 「怒りを解消するためどんなことをしていますか」というアンケートでは、男性の<1>特に何もしない33・0%<2>寝る29・2%に対し、女性は<1>誰かに話す・愚痴る53・9%<2>食べる・飲む40・7%でした。「怒りをどんな行動で表すことが多いですか」というアンケートでも、男性は<1>行動で表さない46・3%<2>黙る29・9%に対し、女性は<1>黙る41・7%<2>露骨に顔に出す36・7%でした。行動によって怒りを解消しようとする女性に対し、男性はため込む傾向が強いといえます。