<心臓・血管を若々しく保つコツ(10)>

 心臓・血管を悪化させるのは、日々の生活が大きく影響しています。肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病のある人は食事の取り方、食べ方を改善するだけでも、心臓・血管への負担が少なくなります。そんな簡単なことで--と思う人が多い。けれど、実際にこれを行って生活習慣病を改善できた人は少なくありません。その実践的5ポイントを紹介。

 <1>1日3食、規則正しく 朝食、昼食、夕食と3食を規則正しく食すのがベスト。体内時計もリズミカルになり、糖代謝もスムーズ。1食抜くと、次の食事で大食いになってしまうことがあります。食べる時間がないときは、おにぎり1個でも食べておくのがいいでしょう。

 <2>食べる順序 肥満傾向にある人はすべての生活習慣病のリスクをアップします。そういう人は食べる順序を考えましょう。懐石料理のように1品ずつとは言いませんが、野菜から食べるように。先に食物繊維の多い野菜が入ると、脂質や糖質の吸収が抑えられると共に、それほど食べられなくなります。

 <3>箸置きダイエット そのネーミング通りで、食べ物を口に入れると箸を置き、よくかんで食べます。できれば30回かむ。満腹感が早く来て、腹七~八分でもう十分になります。これは、肥満外来でも人気のあるダイエット法で、成功率が高いのです。

 <4>夜10時以降は食べない 夕食は眠る2時間前には終えるべき。すると夜中の0時に就寝する人でこの時間。10時に就寝する人は、夜8時までに食べ終えると考えましょう。

 <5>食事後に必ず歯を磨く 人は食後に歯を磨いてしまうと、その後にお菓子などおいしい物を見ても、手が伸びません。また歯を磨くのが面倒だからです。でも、それが規則正しい食生活をバックアップしてくれるのです。(取材・構成=医学ジャーナリスト松井宏夫)