医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。
71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。
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第29回は「赤い色素」が、脳の栄養に
◆赤い魚に注目
赤い魚や海産物にはすごいパワーがあります。アスタキサンチンという色素で、サケやカニ、サクラエビ、イクラ、タラコ、キンメダイなどに含まれており、高い抗酸化力をもっています。
◆アスタキサンチン
その抗酸化力は、ビタミンCの6000倍ともいわれています。しかも、アスタキサンチンは脳血液関門(脳細胞に直接、到達できないような仕掛け)を通過し、脳にダイレクトに届く脂溶性の抗酸化物質。活性酸素によるダメージから脳を守ってくれるのではないかと期待されています。
◆認知機能低下を防ぐ
筑波大学の研究班は、アスタキサンチンの摂取と軽い運動によって、記憶力がさらに高まる可能性があると発表しています。
この連載で「PPHピンピンひらり・鎌田式らくらく筋活DVD」をお知らせしましたが、日刊スポーツの読者からたくさんの注文を頂きました。コロナに負けない食と運動が大切です。
◆皮や殻ごと食べよう
アスタキサンチンは魚の皮にも豊富に含まれているので、サケや金目タイなどは皮ごと食べましょう。
また、熱に強く、油と一緒にとると、体内に吸収されやすくなります。エビやカニの殻や尾ごと食べられる、唐揚げなどもいいですね。
◆すし屋では青と赤をとる
ぼくは、すし屋にいったときには「青と赤の魚」と言い聞かせ、DHAやEPAも、アスタキサンチンも、まんべんなくとるよう心掛けています。早く自粛要請が解けて、すし屋にいけるようにしたいですね。