■金や顔より「腸」で勝負

脳と腸はつながっている。幸せホルモンのセロトニンの多くは腸で作られ、このセロトニンが脳で幸せを感じさせてくれる。これは、腸が脳に影響を与えていることを示しています。

■脳腸相関

ストレスがあると、女の人は便秘になりやすく、男の人は下痢になりやすいと言われています。これは脳が腸に自律神経を介して刺激を与えていると考えられます。脳と腸は密接に関係しています。これを脳腸相関といいます。

腸内細菌のバランスが悪くなると、いろいろな病気を引き起こします。

ある研究では、健康な人の大便を、大腸に便移植をする治療が、うつ病やアトピーなどに効果があると言われています。

糖尿病や花粉症なども、腸内フローラという腸内細菌を、健常な良い状態にしてあげることで、改善すると言われています。

他人の便を移植するなんてやりたくない治療ですが、腸内フローラを良くするためには、普段から善玉菌を増やすように心がけることが大事です。そのためには、食物繊維と発酵食品を食べることです。

コロナとの闘いが長期化して、気持ちが鬱々(うつうつ)としている人が増えています。腸内フローラが改善されると、コロナ鬱なども未然に防ぐことができます。繊維の多い、キノコや野菜、発酵した納豆、キムチなどを多く食べるように心がけましょう。もちろんこれらの食べ物は自然免疫力も高めてくれるので、とても重要です。

◆テレビ、ラジオでもおなじみの医師で作家の鎌田實氏が、長引く新型コロナウイルスの感染症との付き合いで、私たちにできること、いかに困難と向き合っていくか、じっくりとお伝えしていきます。