たばこは認知症の発症を2・7倍増加させると言われています。一時期、たばこを吸ってる人の方が認知症リスクが低いと言われた時代がありました。しかしその後、いくつもの論文が出て、喫煙者の認知症発生率はむしろ高いことがわかりました。できれば、たばこをやめることです。
<家族のゴタゴタはダメ>
ストレスの多い生活をしていると、当然、高血圧にもなりやすくなります。イーストアングリア大学の論文によると、子供や配偶者との人間関係がうまくいっていない人は、認知症リスクが31%高いことがわかりました。家庭内でできるだけ良い関係を築いておくことが、認知症予防のためにはとても大事だということです。
<睡眠と認知症のリスク>
ストレスが多いと、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めてその後眠れなくなる中途覚醒が起きたり、質の高い睡眠をとることが難しくなります。睡眠の質と認知症リスクも関係があります。
睡眠時間が6時間以下になると、アルツハイマーになるリスクが30%高くなると言われています。ただし、たくさん寝ればいいというものでもなく、睡眠時間が9時間以上になると、認知症リスクが高くなるという研究発表があります。
<いびきをかく人は注意>
いびきをかく方は、睡眠時無呼吸症候群に注意しなければなりません。睡眠時無呼吸症候群の方は、認知症リスクが3・2倍高まる。認知症予防のためには、ストレスを減らして良い睡眠をとることが大事です。(医師で作家・鎌田實)