阪神は広島に傾いた流れを最後までひっくり返すことができなかった。首位チームとは、ジワリと3ゲーム差に開いた。
真弓明信(日刊スポーツ評論家) 阪神は打つほうも、守るほうも、広島に粘り負けだった。ネット裏から見ていて、阪神はいいところを見つけるのが難しかった。一方の広島はこのチームが首位をキープしている理由が理解できた。それほほど広島には攻守にしつこさがあった。阪神で気になった点は、ちょっとボール球に手を出し始めているところだ。
広島先発の左腕森は、これが今季初登板だった。阪神戦は22年に1試合リリーフしたが、先発は初めてだった。阪神は4点ビハインドの5回、中野の適時二塁打で1点を返すのがやっとだった。
真弓 森は結果的に好投になったが、阪神の各打者がボールになる球を振って助けていた。近本も、佐藤輝もそう。ボールになる球に手を出さなければ、そんなに苦労するサウスポーには見えない。バッターというのは、ボールを振っていると、そのうち状態が落ちていく傾向が強い。そこにバッティングの“落とし穴”がある。せっかく得点力が上がってきたところなのだから、気をつけたい。
阪神は序盤から後手に回った。村上は2回2死一、二塁で、林の三ゴロを処理した佐藤輝が一塁に悪送球して1点を失った。3、4回も追加点を許し、5回4失点(自責3)降板した。
真弓 佐藤輝の捕球後のステップを見ていたら、一瞬、二塁封殺を狙った動きだった。そこでタイミングが合わず、一塁送球に切り替えたところで悪送球になった。もう少し安定感が欲しい。相手チームとは守りの差が出たといってもおかしくない。今後を考えても、広島にはここから2つ勝っておきたい。【取材・構成=寺尾博和】




