阪神にとって、約1カ月ぶりの先発だった伊原陵人の好投は収穫だった。唯一の失点になった1回は、ついていない打球が続いたが、相手が中日打線とはいえ安定していた。
6回を投げきって4安打1失点。ストレートとカットボールのキレが良く、その上、スライダーとチェンジアップで各打者のタイミングを外した。2回からは危なげない投球だった。
CSの先発を考えたとき、村上、才木、大竹の3人は確定的で、それに左の伊藤将、高橋が考えられた。シーズン終盤の伊原はリリーフに回ったから、先発はなさそうな気配だった。
しかし、伊藤将、高橋の状態と、この中日戦で最少失点に抑えた伊原の投球を比較したとき、CSで伊原が先発する可能性が出てきたとの見方ができるのではないだろうか。
それだけ久しぶりに先発した伊原の出来は良かった。同じドラフト1位の中日金丸に対した阪神打線は強いストレートにてこずった。ただ金丸はプロとは思えない味方の拙守もあって気の毒だった。
また阪神はリーグ優勝後の戦いで「遊撃」「左翼」のポジションの見定めを続けてきた。現時点で攻守両面をみていると、ショートは熊谷がリードしているとみている。
阪神は8回には中日のセーフティースクイズを防ぐなど好守もあった。最終回に抑えの岩崎をつぎ込んで逆転負けを喫したが、その経験からベンチの信頼が揺らぐことはないだろう。
(日刊スポーツ評論家)




