森繁和監督が、監督として初のキャンプをこともなげに過ごしている。62歳の身には相当こたえるはず…というのは凡人の考えか。セ・リーグ最年長の指揮官はとにかくパワフル。

 驚かされるのは体力だけではない。キャンプ初日。練習終わりに恒例の囲み取材が始まろうとすると「これ、毎日やる必要あるの?」と切り出した。「みんなで同じ話を聞いて、同じ記事を書いて何が面白いの?」と続けた。どの球団でも、それが常識だと思っていたから面食らった。

 「聞きたいことがあるなら練習中にでも勝手に聞きに来ればいいじゃん。答えるかは知らないけど」。なるほど。取材対応がどうしても嫌なわけじゃない。相手の顔が見えにくい取材が嫌なのだろうな、と記者なりに解釈した。囲み取材には10~20人が集まる。監督の話に興味がある人も、ない人も、その場にさえいれば全く同じ情報を得られる。その“システム”に一石を投じた。

 便宜上、どうしてもお願いしたいという大多数の要望で、定例囲みは今後も続くことになった。長年、落合元監督の参謀として「軍師」とも呼ばれた森監督。こちらもまた、相当なオレ流だ。【中日担当=柏原誠】