<巨人2-9広島>◇2日◇東京ドーム

広島高卒3年目の遠藤淳志投手(21)が9回5安打2失点、無四球の力投でプロ初の完投勝利を挙げた。

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遠藤は先輩の助言を力に変え、プロ初の完投勝利につなげた。前回登板した7月26日のDeNA戦(横浜)は2回5失点と精彩を欠いた。「下半身を使えてなく、上半身の力で球が高めにいっていた」。翌27日、マツダスタジアムの室内練習場でK・ジョンソンから下半身の使い方を伝授された。来日5年で57勝を挙げた左腕から「『下半身を使って、ボールに力を伝えよう』と言われた。それを意識的に取り組んできました」。西村通訳を介し、身ぶり手ぶりを交えて力説する左腕の言葉に、真剣な表情で耳を傾けた。

迎えたこの日、助言を生かした投球で真っすぐがよみがえり、9回を投げ切った。「下半身主導で上半身の力が入りすぎないように投げられた。それがよかった」。伸び盛りの21歳が、旺盛な向上心で成長を続ける。【広島担当=古財稜明】

巨人対広島 4回裏巨人2死、ウィーラーを一邪飛に仕留めグラブをたたく遠藤(撮影・鈴木みどり)
巨人対広島 4回裏巨人2死、ウィーラーを一邪飛に仕留めグラブをたたく遠藤(撮影・鈴木みどり)