福岡、松山で行われたオールスターゲームが幕を閉じた。

ロッテ佐々木朗らニュースターが話題となった今年の球宴だが、意外なツーショットに興味を抱いた。福岡で行われた1戦目の試合前。全セのコーチとしてベンチ入りしていた阪神矢野監督が、ロッテ松川と談笑していた。虎の一時代を築いた名捕手と弱冠18歳で球宴出場を果たしたスター候補。グラウンドでは熱い捕手談議が繰り広げられた。

実は2人が言葉を交わしたのはこれが初めてではなかった。5月の交流戦。阪神がZOZOマリンを訪れた際に、松川が矢野監督に思いをぶつけていたのだ。「矢野捕手のような選手になりたい」と書いた卒業文集まで披露したという。大阪・阪南市出身。名前は虎に生きると書いて「虎生(こう)」。松川にとってのスターが矢野監督だったというわけだ。

矢野監督はうれしそうに話した。「開幕スタメンしてずっと1軍にいてオールスターまで選んでもらって。大したもん。野球界の同じポジションの先輩として日本を代表する捕手になってもらいたいと、もちろん思うし、その力っていうのはあると思う。楽しみやね」。野球ファンが目を輝かせる夏の祭典オールスター。選手や監督にとっても特別な時間だった。【阪神担当=桝井聡】

全パ対全セ 松川(右)と記念撮影をする矢野監督(2022年7月26日撮影)
全パ対全セ 松川(右)と記念撮影をする矢野監督(2022年7月26日撮影)