日本ハム新庄剛志監督(51)に会ったのは2月の名護キャンプ以来でした。それでも、日本ハム-阪神の交流戦で訪れたエスコンフィールドであいさつすると気軽に話をしてくれました。

話したのは11日、3戦目の試合前。日本ハムが連勝していた段階です。いろいろ気になることはありますが聞いてみたかったのは、ズバリ、古巣・阪神の「アレ」について、です。

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少し、振り返ります。セ・リーグ首位で交流戦に突入した阪神ですが、1カード目の西武に負け越しました。ロッテでは2勝1分けと復活。しかし2日に予定されていた1戦目が雨で中止に。それが当初、休養日だった5日に組み込まれたため9連戦になってしまったのです。その5日ロッテ戦は延長12回ドロー。これで少しだけ様子がおかしくなったかもしれません。

移動日なしで仙台に乗り込んだ6日からの楽天戦は1勝2敗と負け越し。特に8日の3戦目は湯浅が逆転サヨナラ3ランを浴び、イヤな敗戦になったのです。

そのショック冷めやらぬ9日朝には仙台から札幌に空路移動し、これも移動日なしで日本ハムとの3連戦となりました。その1、2戦に連敗し、今季初の3連敗を喫してしまったのです。そのタイミングで新庄監督が何と言ったか、です。

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新庄監督 そりゃあ、優勝できるでしょう。ホントにそう思いますよ。だってこわいもん。リードしてても逆転されるんじゃないかって。ずっとそう思ってたし。なんか迫ってくるものがありますよ。

同監督によれば、結果どうこうでなく、そういう風に感じさせたセ・リーグのチームはそれまでなかったそう。もちろんセ首位の阪神に対してそう感じてもおかしくありませんが、そこには“伏線”もあったようです。

昨季22年の交流戦、日本ハムは阪神に甲子園で3連敗を喫しました。特に6月3日の第1戦は阪神打線に6点差をひっくり返されての敗戦。阪神サイドからすれば、これで流れが変わり、開幕9連敗でスタートした最悪のシーズンが最終的にはAクラス入りするきっかけになったと言えます。

その意味で新庄監督にとっては古巣との交流戦は“トラウマ”になっていたのかもしれません。

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2月のキャンプでの話です。古巣に、しかも自分よりひと回り以上、年上の監督が復帰です。

さらに言えば現役だった岡田監督が阪神を退団したのは93年オフ。その頃は新庄監督がスターダムにのし上がった時期、いわば阪神における「世代交代」の象徴ともなった2人かもしれません。

そこで「岡田さんの阪神と今年の交流戦は札幌の新球場での対戦やね」と質問。それに同監督はニッコリ笑ってこう答えたのです。

「楽しみですね。“ちょっかい”かけますよ!」

それだけに、エスコンで何をやってくるかと期待しながら見ていました。ひょっとして、その答えは今季、初めて「1番」に座った江越の起用かな、と思ったり。

「そうでもないですけどね。左投手だから使っただけで、きょう(3戦目)はスタメンじゃないし。“ちょっかい”とか言いましたっけ? 多分、口だけですよ」

新庄監督は笑いながらそんな話をしてくれました。そして11日の第3戦は1-0で阪神が勝利。阪神の1勝2敗で終えたのです。さあ、この結果が秋にどう結びつくか。

「アレ」を目指す阪神はもちろん、セ・リーグ中心に見ているこちらに想像以上の強さを感じさせた日本ハムもAクラス入り、さらにその“上”も夢ではないかも。交流戦後半、リーグ戦再開となっても2球団の行方から目が離せません。【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「高原のねごと」)