三条(新潟)の頭脳、小林丈一郎捕手(3年)が、巧みなリードでチームを勝ちに導く。春季新潟県大会で準優勝を収め、今夏を第2シードで迎える。同ブロックには昨夏の覇者中越など強豪が待ち受けるが「自分たちの野球をすれば勝つ自信はある」と小林。投手陣を引っ張り、77チームの頂点を狙う。
「ナイスボール」。グラウンドに小林の声が響く。夏の大会へ向け、バッテリー陣は最後の調整に入った。
県準優勝校として出場した春の北信越大会。過去、夏の甲子園に2度出場している富山第一に1-5で敗戦。敗れはしたが「ピンチでも抑えられる場面はあった。強豪校を相手にしたことで、確かな自信につながった」と小林は手応えをつかんだ。
三条は今夏、主戦の丸山尊仁=みこと=2年)をはじめ、熊倉紳太郎(3年)ら計4人の投手陣で臨む。それぞれの技術的な特徴はもちろん、性格まで頭に入れて配球を考える。練習中の接し方についても「丸山は何も言わない方が良い球が来る。逆に他の投手には積極的に声を掛けた方が、効果がある」と小林。普段の生活からチームメートに気配りができるからこそ、内面までを深く理解できるのだという。
分析するのは、対戦相手も同様だ。先輩たちに倣って、対戦相手のデータ収集を入学直後から続けてきた。「県内の高校の主軸の得意なコース、苦手な球はだいたい頭に入っている」と胸を張る。
チームを率いる平沢周太郎監督(46)は小林について「盗塁を阻止して何度もピンチの芽を摘んでいる」と評価する。捕球からセカンドに到達するまでは最速で1・92秒。肩の強さというよりも、送球動作の速さと正確さが持ち味で小林は「今夏はひとつも盗塁を許さない」と長所に磨きをかけて挑む。
打撃面でも秋、春とも県大会では打率3割超えをマークし、攻守にわたってチームの要となる。「とにかく勝ちたい」。最後の夏に向け、見据えるのは優勝の2文字しかない。【山岸章利】
◆小林丈一郎(こばやし・じょういちろう)2001年(平13)12月22日生まれ、三条市出身。大崎小-大崎中。小4から野球を始める。三塁手、投手を経て、中3春から捕手。三条高では2年秋から捕手のレギュラーとして活躍。178センチ、70キロ。右投げ右打ち。

