福岡大会で夏3連覇を目指す九州国際大付が16強入りを決めた。1年生ながら3番を打つ右のスラッガー、牟礼翔(むれ・しょう)外野手(1年)が東福岡戦で先制&決勝打と2安打2打点の大活躍。全3試合で3番に座り、打率5割、1本塁打、6打点のスーパールーキーぶりを発揮している。

今春卒業したOBのソフトバンク佐倉侠史朗内野手(18)に憧れ、岡山から入学。早くも高校6本塁打を放っており、佐倉先輩の31発超えを力強く誓った。

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右打席に立つと、ただ者ではないオーラを醸し出す。180センチ、86キロと、まだ15歳の1年生とは思えない屈強ボディー。体格、雰囲気もうり二つで「佐倉侠史朗2世」の呼び声も高い九州国際大付の3番牟礼が、ベスト16進出を導いた。

まずは0-0の初回1死二塁。外角変化球を仕留め、左前に先制タイムリーを運んだ。「毎試合めっちゃ緊張しています。勝ち進むにつれて増している感じ」。初々しくそう明かすが、これが今大会3試合連続の先制打。3本とも初回の第1打席で放ったものだった。楽天やヤクルトでプレーした楠城祐介監督(40)もその勝負強さに目尻が下がりっ放しだ。「毎試合打ってくれてですね。1年生っていう見方は全くしていません。打ってくれるだろうっていう信頼があります」。

1-1で迎えた3回1死二塁の第2打席は右前へ勝ち越しの決勝打。今夏全3試合で3番起用され、打率5割、1本塁打、6打点をマークする。そんなスーパールーキーの目標はかつて「高校四天王」と称されたOBだった。

「佐倉さんに憧れて入学しました」

中学1年の秋。当時高1だった佐倉が明治神宮大会の高校の部準決勝、大阪桐蔭戦で放った弾丸の右越えアーチに「すごかった」としびれた。182センチ、104キロの体格から繰り出すパワフルな打撃に憧れ、生まれ育った岡山から入学。偉大な先輩は左で自身は右だが、1年時から主軸を任される境遇は同じ。早くも高校6本塁打を放ち、佐倉の通算31本塁打を「超えます」と宣言し、将来のプロ入りを意識する。

チームは東福岡との強豪対決を制して、夏の福岡3連覇まであと4勝とした。「3年生に恩返しがしたい。試合前とか『落ち着いていけ』『いつも通り』って優しく声をかけてくれる。ありがたいです」と感謝は尽きない。毎日記す野球ノートには、願いをつづってきた。「3年生たちと一緒に甲子園へ行きたい」。怪物ルーキーが、打って打って打ちまくる。【佐藤究】

◆牟礼翔(むれ・しょう)2008年(平20)7月14日生まれ、岡山市出身。小学1年から野球を始め、吉備中ではヤングリーグのヤンキース岡山Youngに所属。九州国際大付では1年春の北九州市長杯からベンチ入り。好きなプロ野球選手はドジャース大谷翔平。特技はけん玉。50メートル走6秒0。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。

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