“連合対決”は「加茂農林・正徳館・栃尾・分水・三条商」の5校連合が、「十日町総合・塩沢商工」の2校連合を4-3のサヨナラ勝ちで制した。9回裏1死満塁から加茂農林・細野竜正内野手(3年)が中前打を決め、接戦に終止符を打った。

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7つのユニホームが入り交じったグラウンドで、最後は加茂農林・細野がヒーローになった。同点で迎えた9回裏1死満塁の絶好機。「決めてやろうっていう気持ちしかなかった」と気合十分で打席に向かったが、頭の中は冷静だった。「自分の打席は真っすぐが多かったので」と狙い球を定め、高めの直球に反応。はじき返した打球は遊撃手の横を抜けた。中前へのサヨナラ打。ベンチで見つめていたナインに笑みがはじけた。

加茂農林2人、正徳館2人、栃尾4人、分水1人、三条商2人の計11人の力を合わせた。昨年の秋季大会から長岡農を含めた6校でチームを結成。しかし、今夏からは長岡農が単独で出場することが決まっていたため、春季大会終了後は5校で再始動した。三条商の小林豊監督(58)は「一からチームを作るということで、連係プレーも出来ない。なかなかうまくはいかなかったですよ」。全員が集まるのは練習試合が行われる土日と祝日だけ。平日はそれぞれの学校で個別練習に取り組んだ。

5月からの約2カ月で10試合以上行われた練習試合は、わずか1勝。それでも試合ができること、そして全員が集まっての野球が楽しかった。主将の三条商・藤崎聖大内野手(3年)は「仲はいいです。自分は、まさって呼ばれてます」と笑った。失敗すれば全員でカバーし、得点すれば全員で喜ぶ。小林監督は「悔いが残らないように『野球を全力で楽しもうぜ』とは伝えてます」。目いっぱい楽しんだ先に、つかんだ勝利。試合後のスタンドあいさつを終えると、指揮官も含めた全員が抱き合い、喜びを分かち合った。

7日には今春までチームを組んでいた長岡農が、一足先に同校11年ぶりの「夏1勝」を挙げた。藤崎は「(長岡農に)続けてよかった。次もやれることをしっかりやって、全力を出し切りたい」。11人の夏は、まだまだ終わらない。【大島享也】

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