福田赳夫、中曽根康弘の両元首相を輩出した群馬有数の進学校が、21年ぶりの4強入りを果たした。

高崎が春の県大会準優勝の桐生第一を撃破。立役者は7安打2失点完投の黒田湊投手(3年)。「自分が最少失点に抑えて援護してもらうのがうちのチームの野球」。打線から6回までに6得点と援護を受ける狙い通りの展開で、相手の反撃を2点に封じて勝ちきった。

「今日はコントロールもよかった。圧倒というよりは泳がせたり、詰まらせたりすることができた」。県準Vの強豪相手にもひるまず、部内の分析班がまとめた各打者への傾向と対策をもとにバッチリに投げ込んだ。得意教科でもある数学の確率を応用しながら、丁寧にコースに投げ分け凡打の山を築いた。「試合ごとに細かくデータをくれて。配球面で参考になって凡打やフライにつながった」と感謝した。

練習時間は平日だと週2、3時間程度。野球部の専用グラウンドはなく、陸上部やサッカー部、ラグビー部と併用してきた。土日になると練習試合で他校のグラウンドを転々として実戦機会を増やすが、進学校らしく補修や試験があれば優先される。文武両道だ。

黒田もそれを第一に掲げ、勉強も、部活も全力で取り組んできた。手抜きは一切許さず、母栄子さん(46)からも「わが道をいくタイプ。自分がやりたいと思ったことを貫く」と言われる野心家だ。貪欲な姿勢は変わらず「私学を倒さなきゃ、甲子園にはいけない。ベスト4にとどまらず、もっと上を目指したい」と鼻息が荒い。白球を追いかける夏はまだまだ続きそうだ。

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