今秋のドラフト上位候補の菰田陽生(はるき)投手(3年)を擁する山梨学院が、帝京三に延長10回タイブレークの末に4-5で敗れ、山梨準決勝で敗退した。「4番一塁」で出場した菰田は4-4の延長10回からリリーフしたが、最速150キロをマークした直球で勝ち越し打を浴びた。持ち味の投打二刀流で勝利に貢献できず、4季連続甲子園出場を逃して大粒の涙をこぼした。この日は今夏初の決勝が3地区で行われ、昨夏全国制覇した沖縄尚学や日南学園(宮崎)、白樺学園(北北海道)が甲子園出場切符を手にした。

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夏の「菰田劇場」は、早くも終わりを迎えた。準決勝で帝京三に延長10回タイブレークの末に敗れ、県内公式戦連勝は24でストップ。4季連続の甲子園出場は絶たれ、悲願の夏制覇への挑戦は道半ばで幕を閉じた。菰田は試合直後から人目をはばからず涙を流し「もう正直何が起きたのかまだわからない状態で、一番は悔しいという気持ちです」と言葉を絞り出した。

打線では4番を務めながら、再三の得点圏を生かせず4打数無安打に終わり「自分が決めきれなかったのが一番残念」と自らを責めた。4-4の延長10回タイブレークから登板したが、1死一、二塁から代打・竹田伊織外野手(3年)の右前適時打で勝ち越しを許した。この日も最速150キロの直球を投げるなど力強い球を投げ込んだが、流れを持ってくることはできず「エースとしても、キャプテンとしても本当にだらしない」と悔し涙がこぼれた。

海沿いの豊かな自然が広がる千葉・御宿町から離れ、山梨学院を選んだのは「ここに来て甲子園に行ったり、自分に負けないため」だった。2年春のセンバツで甲子園デビューを果たすと、横浜(神奈川)の織田翔希投手(現3年)らに並ぶセンバツの2年生最速タイとなる152キロを計測。3年春のセンバツでは弾丸ライナー左翼席に突き刺した。3年間を通して、最速152キロ&高校通算39本塁打と投打で“超高校級”の逸材に成長を遂げた。「高校野球を一番深くできたと思っています」と同校での惜しみないサポートに感謝があふれた。

この日は今後の進路に関して直接的な言及はなかったが、かねて抱いてきた通り高卒即プロ入りへの思いは変わらない。後輩たちに向けては「このメンバーで夏の甲子園の舞台に立ちたかった。本当に負けてしまい、申し訳ない。自分たちは次がない。1個下、2個下にはこの悔しい思いを次につなげてほしい」と切実に呼びかけた。【平山連】

◆菰田陽生(こもだ・はるき)2008年(平20)12月21日生まれ、千葉・御宿町出身。御宿小1年で野球を始め、九十九里リトルリーグで全国V。御宿中時代は千葉西シニアでプレー。山梨学院では1年春からベンチ入り。2年春から3季連続甲子園出場。高校通算39本塁打、遠投100メートル、50メートル走6秒4。195センチ、102キロ。右投げ右打ち。

吉田洸二監督(57)「(菰田について)良い形で次のステージに向かわせることができたと思います。これからプロの世界に行って、ファンに応援してもらえるような選手になってほしい」