横浜がノーヒットノーランリレーをあと1死で逃したが、2年連続甲子園出場に王手をかけた。ドラフト上位候補の織田翔希投手(3年)が157キロを連発し、6回まで無安打無失点、5奪三振と慶応打線を圧倒した。

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横浜がノーヒットノーランリレーをあと1死で逃したが、2年連続甲子園出場に王手をかけた。ドラフト上位候補の織田翔希投手(3年)が最速157キロをたたき出し、150キロ超を連発。6回まで無安打無失点、5奪三振と慶応打線を圧倒した。

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希代の逸材となった織田を誰よりも早く取材できるチャンスがあったのに、逃した。24年4月5日、入学式を終えた直後の横浜高長浜グラウンドを訪れた。

有名野球選手の子息や親せきを含め、いずれ黄金世代になりうる1年生と聞いていた。「ぜひぜひ」と村田浩明監督(40)も来校を歓迎してくれた。さっそくブルペンで4人の新入生が投げている。「帽子、吹っ飛ばしながら投げてる。(現西武)杉山みたいでしょ」と、小野舜友を紹介してくれた。スライダーがぶっ飛ぶようにキュッと曲がる。1カ月前まで中学3年生とは思えない逸材だ。

小野は一塁手としてこの準決勝で3安打、そのコンタクト能力の高さで記者が一番興味をもった江坂佳史外野手は、同じく2安打を挙げながら今は8番打者。スーパー中学生たちの「2年後」は誰にも分からない。高校野球の指導者たちは根気強く16歳、17歳と接し、花開かせる。

とはいえ村田監督は大ヒントをくれていた。「ブルペンの端で投げてるの、あれが北九州の織田ですよ」。小顔でひょろっとした右腕が投げている。「高校のうちに155キロとか、もしかしたらそれ以上とか、行く可能性あると思います。実は去年、慶応さんに負けたあとに家族で九州に温泉旅行に行ったんです。一度、無になりたくて」。そんな旅行で、縁あって中学生の織田を視察する機会があったという、そんなエピソードも明かしてくれた。

ブルペンで数十球投げ、織田が監督にあいさつしに来た。隣にいた私にも。「こんちはっ!」。細くてユニホームはだぶだぶ。小顔で帽子に“かぶられている”印象。頭を下げるタイミングとあいさつの発声が、なんだかチェンジアップのように不慣れだ。

頭の片隅に…くらいに考えて取材はしなかった。松坂世代の記者にとって「松坂の球速を簡単に超えるなんて…」という妙な偏りもあったのかもしれない。真夏のハマスタで「157」「156」「155」と連発する想像外の、でも村田監督にとっては想像通りの投手になった。【24年アマチュア野球担当=金子真仁】

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