長崎日大の竹内剛外野手(3年)が高校ラスト打席で執念の一打を決めた。
「2年半やってきたことを全て出し切ろうと。自信を持って打席に入った」
1-3で迎えた9回先頭の第4打席だった。初球だ。外角直球に迷いなく踏み込む。最後はフルスイングし、打球は右中間を破った。ボールは転々とし「三塁コーチャーが自信を持って(手を)回してくれていたので。これは『いけるな』と思っていた」。間一髪で到達した三塁ベース上。声にならない声で雄たけびを上げると、力強く右こぶしを振り上げた。
「悔いのない1本を打つことができたと思います」
大けがを乗り越えた。25年秋。長崎県大会準々決勝の試合中だった。一塁走者でけん制の帰塁時に右肩を脱臼。全治4カ月の診断を受けた。投げることはもちろん、バットを振ることも、走ることもできなかった。ノックの補助などチームのサポート役に回る日々。もどかしさも「自分たちはいろいろな人に支えられて野球ができていると改めて感じました」と、周囲への感謝を再認識するきっかけでもあった。
だからこそ将来は「人を助けられる仕事がしたい」と看護師を志す。そのため「野球は高校で最後。全力でやり切ることができたと思います」と胸を張って、自身2度目の夢舞台を後にした。

