今オフのフリーエージェント(FA)市場でもっとも注目を集めていたダルビッシュ有投手(31)が13日(日本時間14日)、カブスと正式に契約を交わしました。市場全体が停滞したこともあり、キャンプイン直前までズレ込みましたが、移籍会見に臨んだダルビッシュは、いつものようにジョークを交えた応答で、日米取材陣から笑いを取っていました。

 会見の冒頭こそ「このたびはカブスという素晴らしい球団に入団することができて、非常に光栄に思います」と、「型どおりに」あいさつしていましたが、その後は、随所に「ダルビッシュ節」をのぞかせてくれました。以下、報道陣とのやりとりを、抜粋してみます。

 -長いオフになったが、チームが決まらないかもという心配はなかったか

 ダルビッシュ 「(代理人には)もし自分たちが求めているチームがなくて、チームが決まらないようだったらいつでも引退できるから心配しなくてもいいよとは言ってました」。

 -チームが(レンジャーズ時代の同僚)ジメネスと契約したことについて

 「(正捕手の)コントレラスがいいです(笑)」。

 -キャンプ直前の土曜日に決めた理由は

 「他の選手にも迷惑がかかったりもするかもしれないので、そういうのは嫌だし。土曜日にすれば、メディアの人たちもあまりいない。ウイークエンド(週末)で家族のことでみんないっぱいいっぱいになるから、僕のことにあまり興味を示さないから。あんまり注目されたくないから…」。

 -どの選手に興味を持っているか

 「シュワーバー。すごいホームラン打たれたので。(昨年の)CS(リーグ優勝決定S)で。どんなトレーニングをしてるんだろうって、影から見てます」。

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 無論、ジョークばかりではありません。熟考したうえでカブスを選んだ理由は、明快でした。

 「ワールドシリーズにいける確率が非常に高いチーム。それを十分すぎるほど満たしているチームだったということです」。

 さらに、移籍決定後には、昨季途中にトレード移籍したドジャースのロバーツ監督に連絡したことも明かしました。

 「ドジャースには本当に感謝してます。でもロバーツ監督には、“あなた達を倒すことを1番に考えてます”ということを話しました」。

 米国人にも伝わりやすい軽めのジョークと、飾ることのない本音を絶妙に交えたダルビッシュの会見。実力を兼ね備えた選手としてトップクラスにランクされるだけでなく、メディア、そしてファンに対するメッセージも、「特A」だったような気がします。