マーリンズからFA(フリーエージェント)となっていたイチロー外野手(44)が7日(日本時間8日)、古巣マリナーズと正式契約を交わし、米アリゾナ州ピオリアのキャンプ施設内で記者会見を行った。

 イチローが鮮やかなメジャーデビューを飾ったのは01年だ。安打を量産して首位打者のタイトルを獲得し、新人王だけでなく最優秀選手にも輝いた。その後も04年にシーズン最多安打記録を更新するなど10年連続でオールスター戦に選ばれ、チームの顔に。イチロー外野手のマリナーズ時代は数々の栄光で彩られている。

 だからといって、その古巣で好きなだけプレーを続けられるわけではない。求められるのは、あくまで結果だ。本人も重々承知していて「ファンの方々にお帰りと心から言ってもらえるような自分でありたい。日々励みたい」と語った。

 昨季のように6月に入っても打率が1割台だと、自身も球団首脳も、厳しい批判にさらされることになる。救いなのは故障者が多いため、出場機会が増えそうなことだ。打席を重ねながら打撃の感覚を研ぎ澄ませていくタイプだけに、オープン戦出場のめどを問われると「いつでも大丈夫」と言った。開幕から昨夏のように打率3割を優に超える勢いで打ち、雑音を封じたい。