今季限りで現役を引退したイチロー氏(46=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が、学生野球資格回復研修を受けることが12日、分かった。プロ経験者が学生野球の指導者になるためには同研修の受講が必要。同資格の回復が認められれば、イチロー氏は国内で高校野球、大学野球の指導が可能となる。

研修は都内で13日から15日の3日間、行われる。初日は、NPB、プロ野球選手会などによるプロ側研修。同研修を終えた人を対象に、2日目、3日目に日本学生野球協会によるアマ側の研修が行われる。

イチロー氏は今年3月に引退した際、会見で去就を問われ「監督は絶対無理ですよ」と話した。続けて「小さな子どもなのか、中学生になのか、高校生になのか、大学生になるのかは分からないですけど、そこには興味がありますね」と、学生野球への指導に関心を示していた。

◆学生野球資格回復研修制度 プロ野球経験者が、高校、大学での指導資格を回復できる制度。13年6月の日本学生野球協会理事会で承認された。それまで指導者になるには教員免許を取得した上で2年間教壇に立つことなどが必要だったが、大幅に緩和。プロ、アマ双方の研修を修了し、同協会から認定されれば、高校、大学での指導が可能になった。殿堂入りしたプロ経験者は特例として研修に代わる面談、リポート提出など手続きが簡略になる。元大リーガーでは村上雅則、小宮山悟、中村紀洋、佐々木主浩の各氏らが資格を回復している。