NHK総合は24日、午後9時からの「NHKスペシャル」で、ドジャースへの移籍が決まった大谷翔平投手(29)のロングインタビューを「メジャーリーガー大谷翔平~2023伝説と代償 そして新たな章へ~」と題して放送した。

大谷は今季からAIを搭載した最新の打撃マシンを使用し、バッティングに生かしてきた。メジャーに在籍している850人以上の投手の球筋を、投球フォームの映像とともに再現することが可能。投手がどのようにボールの縫い目に指を掛けているかまで分析でき、ボールの微妙な変化なども再現できるという。

通常はマシンから放たれたボールを打ち返すが、大谷は打席には入らずボールを「見る」だけだった。「後ろや横から見ているのがいちばん感覚的にはよかった。ピッチング練習を見ているみたいな感じ」と語った。

さらにスイングの軌道などを最新機器で詳細に分析することで、自身の打撃が大きく変わった一戦を挙げた。5月30日ホワイトソックス戦では、高めの直球をバックスクリーン右へ13号アーチ。アッパースイングで本塁打を量産するメジャーのホームランバッターは、スイングの軌道的に高めの直球を苦手とする。大谷も12号まで高めの直球を本塁打にするケースは少なかったが、データに基づいてアッパースイングを微調整し、本塁打王に輝くきっかけになった。

大谷は「その日が一番変わるきっかけ。一番印象に残っている。技術的なコツをつかむ時って、一瞬で変わるものだと思っている」と感覚を語った。