【フェニックス(米アリゾナ州)23日(日本時間24)=四竈衛】昨年のNPBドラフトでソフトバンクから1位指名を受けたスタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が、「ドラフトコンバイン」に参加した。今年で6回目を迎えた同イベントは、MLBドラフト(7月11、12日)を前に、全米中の指名有力候補を招待。今年は各地の大学、高校から集まった334人が、各球団の幹部やスカウトの前で合同練習を行った。

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全米中の「金の卵」が集結した中でも、佐々木の存在感は際立っていた。「素晴らしい経験をさせてもらっている。ただただ光栄。人生にとってこの経験というのは素晴らしいものになっているんじゃないかと思います」。メジャー各球団の編成担当らが熱視線を送っても、謙虚な姿勢は変わっていなかった。

その一方で、フリー打撃では、持ち前の長打力を存分に発揮した。参加選手中2番目となる458・1フィート(約140メートル)の特大アーチを含め、25スイング中9本の柵越えを披露。守備では、本職の一塁のほか、三塁でも打球を軽快にさばいた。「まだまだ飛ばせるようにこれから頑張りたい。全然満足していないです」と笑う一方で、「自分の長所の部分はしっかり見てもらえるように取り組んだつもり。やれることはしっかりやり切ったんじゃないかと思います」と、にこやかに振り返った。

今回は、メジャー球団の首脳陣と接触することも可能。「自分が歩んできた道、どういうアプローチをしているか、どういうキャリアを積んできたかということを誠実に話すことだけ」と、真剣な口調で率直な胸中を明かした

昨秋のNPBドラフトでソフトバンクから1位指名を受けており、6月下旬にも一時帰国。本格交渉が始まる見込みで、MLBからのダブル指名となれば、両球団との折衝となるが、佐々木の軸にブレはない。

「まずは自分がやれることをしっかりやり切って、その後、両方のチームさんとお話しできることを、自分自身、楽しみに思っています。今は自分の中でどっちかがどっちというのはない状況です。まだ何も見えていない状況ですけど、しっかりお話しさせて頂いて、責任を持って自分が選ぶ道を決めたいなと思っています。覚悟と責任を持って、誠実に対応していきたいと思っています」。

現時点では、4~5巡目前後での指名が予想される一方、さらに上位指名の可能性もあるだけに、佐々木の最終決断には日米両国から注目を集まりそうだ。

○…MLBコムは佐々木を「7巡目から12巡目のどこかで指名される可能性がある」と評価した。序盤のセッションでは最高となる打球速度(115・4マイル=約185・7キロ)であることなどを紹介し「強打の一塁手は圧巻の打撃練習を披露した」と記した。コンバインでの打撃練習をドラフト指名順位の向上につなげた例も散見されているという。

◆佐々木麟太郎を取り巻く状況 米大リーグのドラフト会議は7月11、12日。指名された場合の交渉期限は7月27日の米東部時間午後5時(日本時間の7月28日午前6時)。昨年のNPBドラフトで1巡目指名されたソフトバンクとの交渉期限は7月末。評価に納得できなければ日米両球団ともに契約せず、大学に残留し、3年生に進級するという選択もできる。

◆ドラフトコンバイン MLBドラフト会議の指名候補が大リーグ機構から招待され、30球団の関係者の前で実技のアピールや身体検査、GMら球団関係者との面談を4日間で行うイベント。21年から始まり、今回が6度目の開催。打撃練習、内外野の守備練習、投手によるブルペン投球などが実施され、野手は打球速度、推定飛距離、投手は速球の球速、回転数などが公表される。米国の学生野球は金属バットを使用するが、ここでは木製バットが使われる。25年は参加者309人中83%の256人が指名された。