主砲の2試合連続弾で4年ぶり6連勝だ! 日本ハム中田翔内野手(25)が西武1回戦で、両リーグ通じて単独トップとなる4号先制2ランを放った。5日オリックス戦での満塁弾に続く1発で、首位攻防戦に先勝した。チーム6連勝は11年以来で、栗山監督にとっては就任4年目で初。開幕から10試合で8勝と白星を重ねるチームの中心に、頼れる主砲がどっしり構える。

 驚がくの弾道が、大きな壁を突き破った。中田が4番の責務を果たした。3回2死二塁。西武十亀の内角高めの直球を、詰まりながらライナーで左中間スタンドへ運んだ。場内のスピードガンは「160キロ」。球速ではなく、驚異の打球速度が表示された。「あの辺でホームランを打とうかなと思った。ファイターズの4番は僕なんで」。決勝の4号2ランは、主砲のプライドも詰まっていた。

 背番号「6」が、栗山監督に就任4年目で初の「6」連勝をプレゼントした。過去3年、8度挑戦しながら越えられなかった厚い壁だった。初の大型連勝に指揮官は「こっちは大型連勝とは思っていない。30連勝くらいしたら大型。(中田は)普通」。直接的に表現しないのが、栗山流の最上級のほめ言葉。故障離脱以外は4番を任せてくれる指揮官に、恩返しの1発となった。

 今季、守備の主戦場は一塁となった。昨季は三塁手に挑戦したが、自ら栗山監督に申し出て開幕直前に左翼へ戻った。2月の沖縄・名護キャンプ。左翼レギュラーが流動的な状況に「いいレフトがいるのになぁ」と、首脳陣の前でアピールするなど未練もある。11年から2年連続でリーグの補殺王にも輝くなど自信も持つ。

 それでも、栗山監督は2年連続で中田の内野コンバートにこだわった。理由は、さらなる成長を期待したからだ。一塁手は内野ゴロの捕球など、プレー機会が多いポジション。内野手はサインプレーも多い。試合の流れを読み、集中力を保たなければ務まらない。「すぐ集中力が切れるんですよ」と、本人も自覚する欠点。意識を高めて克服しろ、という無言のゲキだ。

 豪快な言動や、奇抜な髪形にも指揮官から注意されたことはない。栗山監督は「オレが言ってもダメ。自分で気がつかないと」と、あえて声はかけない。若手主体となった陣容の中で、中田は「4番への意識が変わっている」という。開幕10試合で打率は2割1分6厘だが、4本塁打は両リーグ通じて単独、10打点はDeNA筒香と並んでトップ。「4番として、もっともっと信頼してもらえるようにしたい」。これからも期待に応える姿を、どんどん見せていく。【木下大輔】

 ▼日本ハムが西武を下し、11年7月13日オリックス戦(京セラドーム大阪)から20日楽天戦(東京ドーム)以来の6連勝。12年から指揮を執る栗山監督にとって、昨年まで8度の5連勝はあったが、6連勝挑戦はすべて敗戦。自身9度目の挑戦で6つ連続の白星を並べた。