阪神西岡剛内野手(30)が助演男優賞級の働きを見せた。やはり切り込み隊長がよく似合う。今季初めて1番に座り、1回の攻撃で、いきなりパンチを繰り出す。冷静に見極めてフルカウントになり、7球目の高め直球を左中間にはじき返した。得点につながらなかったが存在感を示す二塁打だった。
2回は1点先制し、2死二塁。思い切り引っ張ると、ゴロは三塁ベースを直撃して外野を転々する。ラッキーな適時打で2点目を刻んだ。「チームが連敗中なんでね。火付け役というか」。移籍1年目の13年に116試合、1番で先発するなどロッテ時代から慣れ親しんだ打順だ。ファイターの気質を存分に発揮した。
6連敗中も冷静さを失わなかった。9日DeNA戦の3回、梶谷が三塁線にセーフティーバントを試みた際、すぐに捕らなかった。的確にゴロの軌道を見極め、ベース手前でファウルゾーンに切れた。ニヤリと笑顔を見せる表情に策士らしさが表れた。
鮮やかな逆転勝ちで、西岡自身も胸をなでおろす。同点の6回にバント処理で一塁に悪送球し、痛恨の適時失策を犯していた。「救われましたね。トリさんの1発で、チームもみんなも救われました」。リードオフマンらしく、逆襲の旗振り役になる。【酒井俊作】



