復帰登板を勝利で飾ることはできなかった。右足首炎症で離脱していた広島黒田博樹投手(40)が、DeNA戦で先発復帰も、日本球界復帰後最短の5回降板となった。打線の援護を受けたが、5回に逆転を許した。敗戦投手こそ免れたが、右足首炎症の影響が感じられた復帰マウンド。チームはシーソーゲームを落とし、借金4で5位に転落した。

 黒田は言い訳を口にしなかった。「マウンドに上がれば気にならなかった。どのように抑えていくか、イメージを持てなかった」。打たれた原因を負傷のせいにはしなかったが、やはり、右足首炎症の影響は感じられた。

 中盤以降、投球後に体が一塁側に流れる場面が見られた。4回に1点を返されると5回には3失点。中堅へ抜ける筒香の勝ち越し打の行方を見届けた黒田は視線を右足に落とした。

 3回までは持ちこたえた。直球系でも140キロを下回る球があった。1回、2回と続けて先頭に安打を許しながらも後続を断った。1回を8球で終え、2回も11球。3回も8球で3者凡退に切った。

 しかし4回に暗転。1死一、二塁からロペスを迎え、マウンドで3度、間を取るなど慎重になり、結局四球で満塁に。「配球の偏りがあった。いろんな球種を使って抑えていけばよかった」。このピンチは何とか1失点にしのいだが、3回まで27球の球数は、この回だけで19球を数えた。

 5回には不運もあった。1死二塁。カウント2-2から石川のスイングは空を切り、球は会沢のミットに直接入ったように見えたが、ファウルの判定。この後、石川を歩かせた黒田は、ここから3点を失った。

 「今日の試合展開の中で大きなイニングとなった」。日本復帰後初めて味方の先取点を守りきれず、最短の5回で降板となった。

 不安を残す復帰登板だったが黒田は前向きだ。「その場その場の投球になっているので、しっかりした意図を持った投球をしたい」。右足首炎症の影響を否定し、次回登板へ意欲を示した。【前原淳】