真価を見せた。日本ハムのルーキー有原航平投手(22)がプロ2勝目を挙げた。中日3回戦に先発し5回5安打2失点。初回に先制点を許すも、プロ最速154キロをマークするなどエンジン全開。プロ入り最多105球の熱投を見せた。チームはパ・リーグ一番乗りで30勝に到達。今季交流戦で初のカード勝ち越し、3、4月に続き5月の勝ち越しも決める価値ある白星をもたらした。

 大粒の汗が、何度もしたたり落ちた。有原がギア全開で、真骨頂を見せた。1回。暴投で先制点を許した直後だった。エルナンデスへの7球目。内角への直球は、プロ入り最速154キロをたたき出した。2軍戦を通じても、自己最速156キロに迫る1球。「初回から飛ばしていこうと思った」。打者一巡した序盤2回まで、直球主体で内角も強気に攻めた。

 惜しみなく、持ち味を押し出した。プロ初黒星を喫した前回24日ソフトバンク戦では、制球に意識が偏り、豪快な腕の振りは影を潜めていた。最速は150キロ。5回6失点と打ち込まれた。栗山監督や投手コーチ陣からは、序盤からの全力投球を命じられていた。登板3日前の28日。神宮のブルペンで全球ノーワインドアップで投球練習した。東京6大学リーグでしのぎを削った聖地。「久しぶりに神宮で投げてみようと思った」。右肘を痛めてからセットポジションが定着していたが、早大時代のフォームに原点回帰。球威を取り戻すため、試行錯誤した。

 努力が生きた。3回以降はカットボールなどの変化球を効かせながら、粘投。「腕を強く振ることを心掛けて投げました」。5回5安打2失点でプロ2勝目をつかんだ。栗山監督は「真っすぐで、どんどん若武者らしく前に進むべき。やっぱり真っすぐ」と直球で押したスタイルでの勝利に、大きくうなずいた。

 チームはリーグ一番乗りで30勝目。過去8度の一番乗りはすべてAクラス。うち12年など3度はリーグ優勝という験のいい白星を呼び込んだ。5月14勝12敗1分けで、3、4月に続き月間勝ち越しも決まった。右肘痛の不安で開幕には出遅れたが、登板3戦2勝。「スピードも出ていましたし、自分的には収穫です。もっとイニングを投げられるよう頑張りたい」と自信は増した。存在感を放ち、勝利につながる姿を見せていく。【田中彩友美】