阪神がダブルショックだ。首位浮上を狙って乗り込んだ横浜で、逆転負けを食らって連勝ストップ。さらに、前日6日に出場選手登録を抹消された上本博紀内野手(29)が「左上前腸骨棘(こっきょく)亀裂骨折」だったことが判明。全治は不明だが、長期離脱は必至。虎よ、この危機を乗り越えてくれ。

 敵地の青いファンはタオルを掲げ、ここぞとばかりの大声援でクローザー山崎康の登場を待った。9回に3点を返してもまだ、3点差があった。マートンが遊ゴロに倒れ、わずか3球で相手守護神にセーブがつく。最後まで盛り上げ役に回ってしまった敗戦に、指揮官の表情もさえなかった。

 和田監督 終わってみると最終回に3点取って。踏ん張っていれば何かが起こるからね。それが今日はできなかったな。

 ベテラン左腕加藤の乱調をきっかけとし、8回に与えた4点が最後に響いた。大黒柱のメッセンジャーは無安打投球が一転、5回に3ランを浴びてひっくり返された。打線は7回まで毎回走者を出すが、そこまでで奪ったのはわずか1点。和田監督も「追加点を取れなかったことでね、ランディ(メッセンジャー)も苦しいマウンドになった」と冷静に分析した。疲労を考慮し、27試合ぶりに38歳福留をスタメンから外した。江越、中谷の22歳右中間コンビを抜てきしたが、2人は計7打数無安打と沈黙。そんなちぐはぐな戦いに加え、試合前にはショッキングな事態が起きていた。

 和田監督 ちょっと時間がかかりそうだな。

 上本のことだった。この日、大阪市内の病院で検査を受け「左上前腸骨棘(こっきょく)亀裂骨折」と診断された。4日広島戦の7回に守備で左腰を強打。6日に出場選手登録を抹消された。前日6日に「打撲であれば、最短10日で戻ってこられるかもしれない」と期待した和田監督にとっても予想外の展開だ。復帰は早くてもシーズン終盤とみられ、長期離脱は免れない。仲野2軍トレーナーは「そこまで(今季絶望)重傷とはとらえていない」と話すが、治療で鳴尾浜を訪れた上本は「動いていないので(状態は)分からないです。1日も早く戻れるようにやっていきます」とうつむき加減で説明した。

 今季は95試合に出場し、チームトップの19盗塁。首位争いの中で貴重なリードオフマンの1人を欠くことに。さらにチームは夜に逆転負けとダブルショックだが立ち止まる余裕はない。

 和田監督 (若手が結果を出すのは)そう簡単ではないからね。(福留)孝介も週に1回、こういう日がある。そこをどうやってカバーするか、また次も考えないといけない。

 試練の時が来ている。今こそチームスローガン「as one」の体現が求められる。【松本航】