たった2安打で負けた。阪神ランディ・メッセンジャー投手(33)が4回まで無安打の好投も、初安打を許した5回に痛恨の逆転3ランを浴びた。四球が絡む悔しい敗戦で、今季9敗目。先発の大黒柱で勝てなければ大型連勝も望めない。

 1球で天国から地獄へ真っ逆さまだった。メッセンジャーが突如崩れた。

 「失投です。あの1球。あれだけです。それに尽きます」

 試合後、足早にバスに乗り込むメッセンジャーが絞り出した言葉だった。4回まで無安打投球。それが、1-0で迎えた5回、先頭の宮崎にこの日、初めての被安打となる三塁線を抜ける二塁打を許したところから暗転し始めた。何とか2死とするが、代打松本に四球を与え一、二塁。1番乙坂と相対した。カウント2-1からの4球目、149キロ直球は真ん中に。勝負の分かれ道は、この1球。打球がバックスクリーンに直撃したことを自らの目で確認した。逆転の2号3ランを浴びると、198センチ121キロの大男はマウンド上でうなだれるしかなかった。

 四球でピンチを広げてしまった。今季ワーストタイの6与四球。中西投手コーチは「バランスよく投げていた。松本が痛いな。あの四球が痛い。あそこを抑えられていたらな。ヒットは2本だったし」と指摘。自ら首を絞め、伏兵に勝負を決められてしまった。

 許した安打は今季最小タイの2本だった。走者を背負って対決した4番筒香には、2打席連続でカーブで空振り三振に仕留めた。試合序盤から要所は抑えていった。初回に打線が1点の援護を与えてくれたが、リードを守りきれなかった。

 前回登板の1日ヤクルト戦に続き2連敗で、今季9敗目を喫した。次回登板は13日中日戦(京セラドーム大阪)が濃厚。助っ人右腕は中5日の調整を続ける。8月に入って未勝利だが、勝負の暑い夏にこそ豪腕が必要だ。【宮崎えり子】