中日大野雄大投手(26)が、6度目の正直で3年連続2桁勝利に到達した。広島戦で8回2安打1失点。7月8日阪神戦(甲子園)で9勝目を挙げて2桁勝利に王手をかけたが、そこから5試合で0勝4敗。足踏みする左腕をリーグトップに並ぶ10勝に導いたのは、なんと日本ハム大谷の言葉だった…。チームは今季2度目の5連勝。竜が勢いを取り戻してきた。
悩める男が、ついに10勝目を挙げた。「2桁勝利に王手をかけてから、時間がかかりました。いろんな人に助けられて達成することが出来ました」。あと1勝と迫りながら、5度の足踏み。チームメートと竜党をヤキモキさせた左腕は、久しぶりのお立ち台ではまず感謝。3年連続2桁勝利は、中日の左腕では今中慎二の4年連続(93~96年)以来。開幕からチームを支える左腕が球団史に名を刻んだ。
「ラッキーボーイ」が勝利を運んでくれた。バッテリーを組んだのは、この試合までの4連勝すべての先発マスクをかぶった3年目杉山。7月1日DeNA戦以来、約1カ月半ぶりのコンビだった。試合前のブルペンでは打者を立たせて配球を確認。「しつこいくらいインコースを要求してきた」(大野)。コースを突く丁寧な投球で7回まで1安打に抑えた。8回に代打小窪に左越え適時二塁打を浴びて失点したが、8回2安打1失点と耐えた。
日本ハム大谷の思考に救われた。18日ロッテ戦で完封した21歳は「今日は開幕戦のつもりで投げた」と発言。その言葉をテレビニュースで知った。「参考にさせてもらった」。頭を1度リセット。目の前を覆っていた霧が不思議と晴れた。
チームは今季2度目の5連勝と進撃が続く。夏休み最後のナゴヤドームを勝利で終えた。谷繁兼任監督も「ドラゴンズファンの少年たちに勝ってる姿を見せられて良かった」と上機嫌だ。昨季は8月にリーグワーストの月間20敗を喫した。今年はひと味違う。夏場に強い中日が戻ってきた。【桝井聡】



