本塁打のにおいを嗅ぎつけた。追いつかれた直後の3回。日本ハム中田翔内野手(26)が一瞬で勝負をつけた。初球。待ち構えていた変化球に、「打った瞬間です。ハイ」とフルスイング。完璧に捉えた弾道は、あっという間に左翼席へ吸い込まれた。昨季に並ぶ27号は決勝2ラン。「久々に気持ちよく振り抜けた」。会心の一撃に、ベンチに戻ると口元は緩みっ放しだった。
1回の第1打席は直球にカーブ、フォークで揺さぶられ空振り三振。無念さだけで終わらせず、配球を目に焼き付けた。「変化球が多かったので、初球は変化球が入ってくるだろうと思った。ドンピシャだった。札幌(ドーム)だったら微妙でしたけど」。打者有利で知られる東京ドームも、追い風になった。
栗山監督は「これからは主役が試合をつくっていかないといけない」と、さらなる活躍を期待した。首位ソフトバンクとの差が、簡単には縮まらない現状。中田は、お立ち台で声を大にして誓った。「まだまだ優勝を諦めていない」。13年の自己最多28本塁打に迫っても、個人タイトルは眼中にない。「ファンのみなさんと一緒になって勝ちまくっていきたい」。今は逆転優勝への道を走ることに、夢中だ。【田中彩友美】
◆ギョロタン 日本ハムの初代球団マスコット。日本ハムになった74年以降、初優勝となった81年時も球場内を盛り上げた。過去のユニホームを着用する「レジェンドシリーズ」で、03年まで活躍のマスコット、ファイティーとともに昨年から復活。



