クライマックスシリーズ(CS)へ、役者もそろってきた。日本ハムが14安打の猛攻で、西武投手陣を打ち崩した。2点差に迫られた6回には、谷口雄也外野手(23)が岡本洋から2号ソロ本塁打を放ち、再びリードを広げた。2軍調整を経て13日に1軍に戻ってきたばかり。進出を決めたCSへ向け、ヤングパワーが勢いを増してきた。
谷口色に染まった大歓声が、球場を渦巻いた。2点差に迫られた直後の6回。外角高めの直球142キロに食らいつき、俊敏に反応した。一塁ベースを蹴り、打球が左翼席に突き刺さるのを見届けると、男らしさ全開。小さく拳を握り、アヒル口から勇ましい雄たけびを上げた。「ヨッシャー!」。相手の追撃ムードに待ったをかける、力強い今季2号ソロ。女性ファンが感極まって涙するほど、破壊力抜群の一撃だった。
魅力のキュートな姿が、血気盛んなファイターに変貌した。4回無死一塁の前打席では、犠打を試みるも失敗し捕邪飛。「取り返したい一心だった」。痛恨の打席となり、汚名返上に燃えていた。シーズン終盤に突入し、外野手のレギュラー争いは再び激化。岡やルーキー浅間、杉谷らがひしめき合う。栗山監督は「バントを失敗した後、どういう姿を見せるかが重要。あの1本が大きかった」とたたえた。谷口は「チームプレーが出来ないと」と反省したが、CSへも猛アピールをかける1発になった。
ひそかな発奮材料がある。今季、似ていると話題を呼んだ女優剛力彩芽と対面する機会が設けられようとしていた。剛力側も谷口の存在を知っており、両者とも人気があり、対談などの計画が浮上していた。スケジュールの関係などで実現には至らなかったが、球団関係者は「谷口が今以上に活躍してくれたら、今後また可能性がある」と示唆。谷口は「頑張らないといけないですね」と刺激を受けている。さらに飛躍する姿を、ファンが涙を用意してきっと待っている。【田中彩友美】



