出てこいや! 阪神金本知憲新監督(47)が6日、来季開幕投手の“立候補”を熱望した。近年はメッセンジャーが猛アピールしてきたが、同じ姿勢を藤浪、能見、岩田の先発主力にも求める。もちろん、今季14勝のエース藤浪も最有力候補。3月25日中日戦(京セラドーム大阪)の開幕投手を巡って、指揮官がハイレベルな大号令を発した。

 開幕投手やりたいヤツ、自分から名乗り出ろ!! これぞ、金本流の熱血エールだ。完成度の高い先発4本柱に対してハイレベルなリクエストを出す。

 「みんな、自分がエースと思ってほしい。メッセンジャーなんか『来年の開幕はオレ』と言っている。それぐらいの気持ちを能見、岩田、藤浪にも持ってほしい」

 第一線で投げてきた男ばかりだ。強烈な自負心をくすぐる指揮官の言葉だろう。プライドが激突し、火花が散れば将の思惑通り。開幕投手候補が競い合えばチームにとっても何よりの刺激剤になる。

 前日5日に来季のセ・リーグ日程が発表され、3月25日中日戦(京セラドーム大阪)が開幕戦に決まった。栄えある開幕投手は現時点で白紙だ。指揮官は10月下旬に「超競争主義」を打ち出し、全員にチャンスを与える方針を示した。「フラットな状態になっている。1軍も、2軍もないからね。育成も(支配下も)まったく関係ない」。横一線の競争方針を示し、戦いをあおる。

 今季も開幕投手を熱望するメッセンジャーに、藤浪が対抗心を燃やした。助っ人が2度目の開幕投手を務め、10月中旬、米国への帰国時も「値する投手だと思っている」と、またも色気を隠さなかった。16年、3・25の対抗馬はもちろん、エース藤浪だろう。今季14勝を挙げて、奪三振王に輝いた。指揮官もバトルをあおり「彼はそういうハートを持っていると思う。(要求度は)もっと高い。彼の能力を考えたときに、いまのままでいいという人はいない。誰もが高いレベルを求めると思う」と話す。機は熟し、プロ初の開幕投手を目指す。過去3度、務めた能見のほか、実力者・岩田の出方も見ものだ。

 金本監督 今の時代、球数とか中5日だから代えてくれというのが日本の野球界にある。「意気に感じて全部投げます」とか「呉昇桓休んでください」ぐらいのハートを持ってやってほしい。

 意気に感じ、ナインを支える、気概ある先発こそ理想だ。指揮官が「火種」を放り込んだ。【酒井俊作】

 ◆先発4本柱の現状  今季チーム最多14勝の藤浪は炎症がある右肩の状態を考慮し、秋季キャンプではウエートトレ、走り込みで土台作り中。今季、2度目の開幕投手を務めたメッセンジャーは10月13日に米国へ帰国する際、「5年間、安定した結果を残してきた。(開幕投手に)値する投手だと思っている」と熱望した。能見は甲子園を中心に自主トレに励んでいる。岩田は地元の大阪・守口市を拠点に、自主トレをスタートさせている。

 ◆阪神開幕投手メモ 11年以降は能見が3度、メッセンジャーが2度。来年もメッセンジャーが開幕投手を務めれば、外国人投手ではスタンカ(南海)ミンチー(広島、ロッテ)に並び最多の3度目となる。来年開幕時に21歳11カ月の藤浪も候補で、阪神で22歳未満の開幕投手は70年江夏(21歳10カ月)が最後だ。