広島のリハビリキャンプが17日、大分・由布院で始まった。昨年に続き2度目の参加となった中崎翔太投手(23)は今季、大きく成績を伸ばし、登板数、セーブ数ともにチームトップ。文句なしのオーバーホール参加となった。入団1年目から右肩上がりで成長を続ける若き右腕には自覚も芽生えた。ベテラン選手らと充電期間を過ごし、成長速度はさらに加速していく。

 1年ぶりに大分・由布院を訪れた中崎は、鼻の下とアゴにひげを蓄えていた。1つ年齢を重ね、見た目が変わっただけではない。先輩ばかりが集まったリハビリキャンプで、15歳上のベテラン新井に負けぬ落ち着きがある。「素っ裸」の風呂場でも、今季中心選手として1年投げ続けてきた自信と風格をまとっているようだった。

 「昨年はただついてきただけだけど、今年はしっかり結果を残して呼んでもらった。そういう意味では良かったと思います」

 開幕から投げ続け、チームトップの69試合に登板した。シーズン序盤から抑えを任され、29セーブをマーク。8月に23歳になった右腕にとって、守護神の重責は「マウンドに上がりたくないと思うこともあった」。重圧の中、自己ベストの防御率2・34を残した。

 1軍に初昇格した2年目から成績は右肩上がり。登板数は昨季の32試合から倍以上に跳ね上がった。「来年は今年以上の結果を求めていかないといけない。ここ5年はいい調子で来ている。投げる球にしても成長していると思うので、頑張っていきたい」。来季は70試合登板、30セーブがノルマとなる。

 秋季キャンプは筋力低下や股関節硬化により、完全ノースローのまま14日に打ち上げた。オフも継続して基礎強化を行い、投球再開は「様子を見ながら徐々にやっていきたい」と焦らない。終始別メニューとなった秋季キャンプで芽生えたのは、焦りではなく自覚だった。

 「しっかりとした結果をこれからも残していかないといけない。周りへの立ち居振る舞いやオフの過ごし方もそう。後輩もできていたので、そういうのも見せていかないといけない」

 主力選手に囲まれたリハビリキャンプで気持ちを強くした。急カーブを描く成長曲線を緩めるつもりはない。来季は真の主力へ上りつめる。【前原淳】