おかわり君が度肝を抜く1発を放った。西武の宮崎・南郷キャンプ第1クール最終日の4日、中村剛也内野手(32)がフリー打撃で描いたアーチは、南郷スタジアムの左翼後方に隣接する民家に直撃。壁には球の縫い目とともに、刻印されている「L」マークの跡がくっきりと残っていた。「(風が)フォローだったんで。狙ってました。(感触は)よかったです」とニコリと笑った。

 球場の防護ネットはグラウンドから約30メートルの高さ。球場関係者によると、飛距離150メートルの本塁打を想定して設置しているという。それを飛び越えていった推定160メートル弾。会心の1発に手応えを感じながらも、民家の壁に当たったと知ると責任を感じたようで「謝りに行かないといけないですね」と恐縮した。

 キャンプインから好調を維持している。屋外初練習となった2日は、フリー打撃ファーストスイングで柵越え。その後の個別練習では、初めて行ったスタンドティーに乗せた球を打つロングティー打撃で、74スイング中38本をスタンドに放り込んだ。「飛ばすのはホントに疲れます」と苦笑いを浮かべていたが、コンディションには納得顔で「(球を乗せている)ゴムの部分も含めてバットを当てないと、打球に角度がつかない。毎回同じバット軌道で球を捉えて飛ばす練習です」。希代のホームランバッターらしい、技術と飛ばす能力が集約された反復練習。この日のフリー打撃でも41スイングで11アーチを放ってみせた。

 場外弾を目撃した田辺監督も、民家直撃には驚きを隠せず、「それはすげえな。でも、何回本塁打王を取ってると思ってるんだよ」と主砲の好調ぶりにうなずいた。11年以降遠ざかる40発を「最低限の目標」という中村。今季は何度もおかわりしてくれそうだ。【佐竹実】