虎番・酒井俊作もつぶやくどころかうなった。ウワサのルーキーは本物!! 阪神ドラフト1位・高山俊外野手(22=明大)が高知・安芸キャンプで今岡誠2軍打撃兼野手総合コーチ(41)からお墨付きを得た。長打力を高く評価され、1年目から20本塁打も夢ではないという。20日西武戦(安芸)で実戦デビューの予定で、順調なら25日から宜野座キャンプの1軍に合流する青写真だ。
安芸でとてつもない「黄金」を発見した。2軍キャンプを取材し、本当にうならされた。沖縄から高知へひとっ飛び。最大の目的はドラフト1位高山の力量チェックだ。キャンプ序盤を沖縄・宜野座で取材する中、右手骨折からリハビリ明けの高山の評判もちらほら伝わってきていた。
プロ初の屋外フリー打撃で59スイング中、20本の柵越え。ロングティーも60スイングで48発のオーバーフェンス。何や、これ…。尋常ではない数に驚かされ、興味をそそられた。安芸で見ると、ウワサにたがわぬ打ちっぷりだ。しかも、これでも疲労がたまって、キレがないのだという…。エッ、これで? 昨季まで評論家としてグラウンドに厳しいまなざしを送り続けてきた今岡コーチに聞くと、珍しく手放しで評価した。
「本当にいい。初日の打撃を見てビックリした。もともとの触れ込みと全然、違う。いい意味でね。いまの段階でも20本塁打以上を打てるんじゃないかという内容を見せてくれている」
明大の4年間で131安打を放ち、東京6大学リーグの通算安打記録を塗り替えた。通算8本塁打も決して少ない数字ではないが、安打数が目立つ。いわゆるリードオフマンタイプの巧打者かと思いきや、違う。とにかく強振できる。打撃の軸がブレず、頭の位置もほとんど動かない。そこから鋭い打球を放つ。今岡コーチは「手や腕の使い方が柔らかい。パワーもある。バットのヘッドが利いて、軸回転で回るときにキレもある」と評する。剛柔を兼ね備え、長打力にお墨付きを与えた。
20日に予定される初実戦から後は、内容を追い求めつつ、常に結果もつきまとう。心配なのは失敗を恐れて、こぢんまりとしてしまうことだろう。小さくなって、自身の個性を殺してしまった選手を何人も見た。今岡コーチも「今の打撃の形を、打てない時期でも変えないでほしい。試合で打てない時期は必ず来る。自分のタイミングを探りながらの打撃になる。変化球で空振り三振したりすると、どうしても考え方も小さくなりがちだけど、自分の考えを貫くこと」と強調する。開幕1軍、さらにレギュラーへ。ハンパないスケールでスターダムを駆け上がる予感だ。【酒井俊作】
◆阪神高山のこれまで キャンプ初日の1日に掛布2軍監督の指導を受ける。3日に負傷後初の屋外フリー打撃59スイング柵越え20本。バックスクリーン越え2発を含む場外弾5発。4日にもロングティー打撃60スイングで48本柵越えし掛布2軍監督が第1クールMVPに選出。6日に初の全体メニュー消化。11日韓国・ハンファとの練習試合でもベンチ入りし、戦況を見守った。



