巨人は8日、東京・大手町の読売新聞東京本社で緊急会見を開き、高木京介投手(26)が野球賭博に関与していたと発表した。この問題の責任を取り、渡辺恒雄球団最高顧問(89)白石興二郎オーナー(69)桃井恒和球団会長(69)が辞任する。巨人は昨年11月に所属3投手が無期失格処分となったばかり。球界を挙げて再発防止策を講じてきたが、4人目の発覚で信用をさらに失墜させる不祥事となった。
球界を揺るがした野球賭博問題は、まだ終わっていなかった。緊急会見の冒頭、久保球団社長が「昨年10月から11月にかけて、大変なご迷惑をかけた野球賭博の問題に関し、有害行為に該当した選手が、今日、発覚しました。NPBに告発することになったのは、高木京介投手です。国民の皆さまに深くおわびいたします」と謝罪した。
無期失格処分となった福田、笠原、松本竜の元3投手に続き、巨人からは4人目の発覚となった。久保社長は「調査が十分に及ばなかった。大きな責任を感じています」と話し、渡辺最高顧問、白石オーナー、桃井会長が辞任すると発表した。巨人の球団トップが、3人も一斉に辞任する異常事態となった。開幕前の球団行事はすべて中止する。3月25日に開幕するシーズン公式戦は、「相手チームのこともある。参加させていただきたい」と話した。
高木京の野球賭博については、週刊文春の取材により発覚した。2月29日に文春側から問い合わせを受け、本人への聞き取りを開始。当初は「笠原に名前を貸していただけ。笠原が自分の名前を使って野球賭博をしていた」と否定した。しかし、これはうその供述だった。この日になって、実際は14年4月~5月の間に、プロ野球公式戦の8、9試合で賭けをしていたと明かした。現時点で八百長行為は認められていないという。
昨年10月に野球賭博問題が発生して以降、球団は聞き取り調査を継続してきた。「名前を貸したことにすればいい」と持ちかけた賭博常習者の口車に乗った形だが、高木京の虚偽の報告を見抜けなかった。携帯電話を提出させ履歴を調べても、笠原元投手が賭けの仲介をしていたため、事実を確認できなかった。賭博常習者が球団の調査に非協力的である以上、真実の解明は供述に頼るしかない。紀律委員会を設立して浄化を目指してはいるが、社内調査の限界が浮き彫りになった。
NPBは1月の新人研修や2月のキャンプで講習会を開き、選手会も各球団を回って有害行為の禁止を訴えてきた。しかし、久保社長が「チームにたまっていたウミを完全に出し切れていなかった」と話したように、根は非常に深い。開幕前という最悪のタイミングで、またも不祥事が起きてしまった。
◆高木京介(たかぎ・きょうすけ)1989年(平元)9月5日生まれ。石川県出身。星稜から国学院大を経て11年ドラフト4位で巨人入団。1年目は34試合に登板して2勝1セーブ。日本シリーズ第6戦で勝利投手となり、日本一を決めた試合で新人の勝利投手は史上3人目だった。プロ通算は139試合で6勝0敗1セーブ、防御率3・03。昨年5月14日広島戦で桟原(阪神)を抜くデビューから117試合連続黒星なしのプロ野球新記録をマーク。不敗記録を139試合まで伸ばしている。183センチ、86キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2770万円。



