ソフトバンク和田毅投手(35)が、3度目の登板で日本球界復帰初勝利を挙げた。復帰初戦で敗れた3月29日と同じ、西武岸孝之投手(31)との投げ合い。6回6安打6奪三振で1失点と好投。5年ぶりの日本球界勝利を手にし、チームを3連勝、勝率5割復帰に導いた。

 5年ぶりのウイニングボールをサファテから受け取ると、和田の表情が一気に和らいだ。開幕から3試合目でつかんだ復帰後初白星となる通算108勝目。2011年10月13日の日本ハム戦以来、1643日ぶりの白星だった。

 「前回、西武戦でやられていたので、何とか勝ちたかった。打線が点を取ってくれて助けられた。勝利投手になれてよかった」

 復帰後初登板となった3月29日に続く、2度目の西武岸との投げ合い。球数が100を超えた6回には先頭中村に左越えソロを浴び、その後も2死一、二塁のピンチを招いたが、最後は代打外崎をチェンジアップで空振り三振。過去2度の登板とも、中盤以降の失点がきっかけとなり、勝利を逃していたが、この日は1点で踏みとどまった。

 工藤監督は開幕から、若手捕手の斐紹を和田、摂津と組ませてきた。ベテランとして5年ぶりにホークスに復帰し、若手を育てていく役割も担っている和田は「監督の思いは分かる。斐紹も摂津が2軍に落ちて、当然悔しい思いをしているだろうし、この3試合で成長を感じる」と振り返る。

 プロ1年目。ロッカーが隣だった先輩の吉田修司に「お前、そんなグラブを使っていたら勝てないぞ」と、何げない一言を掛けられたことがきっかけで、年上の選手たちにもとけ込んでいけるようになったという。「今度は僕が若手を成長させて、10連覇できるチームをつくっていく番」。チーム全体を見渡せるベテランらしい落ち着きがこの日の白星を呼び、和田のホークスでの第2章が幕を開けた。【福岡吉央】