広島の快進撃が止まらない。今季最多13得点の猛攻でDeNAを一蹴した。新井貴浩内野手(39)が2試合連続となる本塁打を放つなど4安打5打点でけん引。左肩打撲で菊池涼介内野手(26)が欠場した一戦だったが、チーム一丸となり今季最多タイの17安打。5カード連続の勝ち越しで、36年ぶりに2位と2桁ゲーム差をつけた。貯金は今季最多タイの16に。この強さ、「神ってる」のではない。実力だ。
本塁打を確信した新井の、豪快なバット投げが決まった。1回2死一、三塁。松山の適時打で1点を先制した直後だった。フルカウントからの7球目。チェンジアップをフルスイング。「いっただろうなとは思いました。1点で終わりたくなかったので、よかったです」。打球は左中間スタンドへ。昨年8月以来の2試合連発となる7号3ラン。あっという間の速攻で、グッと流れを呼び込んだ。
1軍野手最年長が加速させた勢いは、衰えることはなかった。新井に加え、会沢が3号。さらに下水流の2打席連発で併せて4発。両軍28安打7本塁打の乱打戦を、今季最多13得点で制した。振り返れば、初回の2番安部の四球が猛攻の始まり。その2番を“指定席”とする菊池は、左肩打撲により欠場。新井は「みんながカバーして、という気持ちだった」。菊池不在をダメージにしない-。ナインの総意を代弁した。
“神頼み”も効果抜群? 「そりゃ鈴木選手にパワーもらわんと。なかなかしてくれんかったけどね」。帽子の裏やカバンなど、いたるところに「元祖・神ってる男」鈴木のサインが入っている。神通力(?)で今季2度目の1試合4安打、昨年5月以来の同5打点を挙げた。緒方監督も「今日は打線。そのなかでも新井がね。さすがベテラン」と最敬礼だ。
他力本願ばかりじゃない。快進撃は地道な努力なしに語れない。新井は今季、長打にこだわってきた。グリップエンドに左手薬指をかけることもある。昨季、夏場以降に成績が落ちた反省からシーズン中も筋力トレーニングを継続。下半身にキレを出すため、週に1度の外野ダッシュも欠かさない。「少しは成果が出ているのかな」。昨季に並ぶ7発目だ。
貯金は最多タイ16で、5カード連続の勝ち越し。2位と36年ぶりの2桁ゲーム差。美酒に向かっての進撃がペースダウンする気配はない。【池本泰尚】
▼広島が今季初めて2位に10ゲーム差をつけた。広島が2位に10ゲーム差以上をつけたシーズンは連続日本一の79、80年に次いで3度目。球宴前に2位を10ゲーム差以上引き離したのは、08年阪神以来。このまま13日の前半戦終了まで2桁ゲーム差をキープできるか。セ・リーグで過去に前半戦終了時の2桁ゲーム差は59年巨人、63年巨人、71年巨人、03年阪神が記録し、すべて優勝している。



