勝負度外視のオープン戦とはいえ、ソフトバンクが1分けを挟んで6連敗となった。南海時代の1986年(昭61)以来32年ぶりの珍事だ。5回に8番からの4連打で巨人菅野から2点を奪い1度は逆転したが、終盤にひっくり返された。
勝負師の血が黙っていなかったのだろうか。王貞治球団会長(77)がオープン戦打率2割2分7厘と不振に苦しむ上林に異例の熱血指導を行った。オープン戦では珍しく練習中のグラウンドへ。まずは早出特打終了後、素振り用のミラールームで藤本打撃コーチを交えて指導。試合前練習でもグラウンドで上林のティー打撃、ロングティー、フリー打撃後と何度も身ぶり手ぶりでアドバイスを送った。しっかり球との距離を取って大きく、前さばきで打つようにとの教え。「楽しんで野球をやろう」と悩んだ表情の上林を励ました。
途中出場した上林は5回2死二、三塁のチャンスでは力ない右飛に倒れるなど2打数無安打。王会長は試合終了直後のベンチ裏でも、試合で感じたことを伝えた。王会長は「そんなに簡単だったらみんな苦労しないよ。自分でお金を稼ぐのは簡単じゃないよ。課題は常にある。乗り越えてね」と変わらぬ期待をかけた。
この日は柳田が左脇腹の軽い張りを感じたため、2打席で交代。故障明けの内川、デスパイネも2試合連続無安打で2打席ずつで代わった。工藤監督は「(柳田は)大事を取って。(メンバーの)絞り込みはまだ先」と30日の開幕に向けチームを作りの途中と説明。王会長の熱意で上林が1日も早く状態を戻せば、強力打線が復活する。【石橋隆雄】



