ヤクルトが「鬼門」突破で勝率5割に復帰した。4-5の9回2死二塁、代打谷内の三ゴロを三塁手上本が捕球後に落球。すぐにボールを拾いなおして三塁進塁を狙った二塁走者の代走田代にタッチすると、アウトの判定。広島ファンで埋まったスタジアムが“ゲームセットで広島勝利”に湧く中、すぐに小川淳司監督がリクエストを要求した。リプレー検証の結果、ノータッチとしてセーフとなった。

 2死一、三塁で試合が再開されると、坂口が広島中崎から同点適時打を放って延長戦へ突入。10回にバレンティンの2戦連発となる31号ソロと途中出場畠山の5号3ラン、坂口のこの日4安打目となる適時打で5点を勝ち越して試合を決めた。昨季から続いていたマツダスタジアムでの連敗も6で止めた。

 小川淳司監督は「見事な攻撃だった。(リクエストは)あれでゲームセットだったからね。こっち(三塁側ベンチ)からよく分からないところはあるけど、使えるものはと。逆転されたけど、(イニングの失点が)1点で何とかなっているのが勝因かな。広島打線相手にリリーフも毎回ゼロを並べるのは厳しい。1点の中で何とか我慢できた。打たれたけど、一応粘ったと言っていいのかなと思う。これからスタートと言っていいと思う」と振り返った。