勝利の方程式の「解」だと証明した。ヤクルト梅野雄吾投手が広島とのオープン戦で1点を追う7回に3番手で登板。堂々と王者を封じ込めた。

まずは3連覇の立役者「タナキク」こと田中広、菊池涼の1、2番を149キロ、150キロの外角直球で連続三振。最後は小窪をスライダーで中飛に斬った。1回無安打無失点。「先頭を切れたことが一番良かった。結果が全て」と胸を張った。

目指す場所を引き寄せた。「7回を投げたい。ライバルが多いけれど、争いに勝っていきたい」と言葉に力を込める。この日から開幕後を想定した継投が開始。ビハインドながら8回近藤、9回石山と昨年の勝ちパターンを投入。ハフ、マクガフらと7回を争うが、5戦連続無失点と抜群の安定感で流れを盤石にする。

“武者修行”の成果が表れ始めた。9日、10日に行われた侍ジャパンの強化試合でフル代表初選出。同学年ながら「圧倒的」と憧れるオリックス山本からカットボールの投げ方を聞き込むなど、貪欲さがにじむ。小川監督も「侍から帰ってきて、人が変わったようで心強い」と目を細め、田畑投手コーチも「そういう期待はしています」と終盤を任せる器と評価。勝利をつかむ「7回の男」になる。【島根純】