阪神、混セ生き残りへ9連戦最低6勝ノルマ/梨田昌孝

<野球塾:梨田昌孝氏>

日刊スポーツ評論家陣が語る「野球塾」は、近鉄、日本ハム、楽天で監督を務め、2度のリーグ優勝に導いた梨田昌孝氏(66)の登場です。監督目線で、阪神の生き残りをかけた9連戦に、最低6勝3敗のノルマを掲げた。

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セ・リーグが混沌(こんとん)としてきた中、阪神は厳しくなった。巨人と6・5差の数字だけをみると可能性がないわけではないが、実際はAクラス入りをかける戦いになってくる。

どのチームも8月の戦いによって順位の行方はみえてくる。6日からは、生き残りをかけた大事な9連戦だが、ここにきてチームが計算のできない状態に陥っているのがつらい。

先発ローテーションが揺らいできた。メッセンジャーが故障で帰国。岩田、藤浪らは結果を残せず。打つほうは大山が11本塁打で停滞した状態で、とても「4番」の働きではない。

さらなる難問は、新外国人ソラーテの存在だ。そもそも交流戦明け、同一リーグ戦に合わせるタイミングの補強をすべきなのに、慌てて補充した感覚にしかみえなかった。

球団も、監督も、来日からわずか9試合だけで代打要員に下げるわけにもいかない。今しばらくは先発起用を続けるだろうが、どこかで現場が決断を強いられる時機がくる。

狭い神宮でのヤクルト戦だから期待したいが、あの守備力だ。はたから見ていても投打に「これからどう戦っていくのだろう?」と不安なチームに映ってしまう。

DeNAが勢いづくのはラミレス監督の選手起用がはまりだしたからだ。筒香を「4番」に戻したのも雰囲気をつくった。阪神は抑えの連投を避けながら戦いたいが、5、6点をとる打線でないのが弱みだ。

巨人も4番岡本の不振が痛い。ただ、阪神の4番大山と比較すると「振る」という怖さがある。大山は「当てる」イメージで、相手をおじけづかせる感じは伝わってこないが、ここも代わりが見当たらない。

阪神は、ヤクルト、広島、中日と続く9連戦で、カードの“頭”は絶対に落とせない。最低でも6勝3敗で乗り切りたい。それでも借金1を残すわけで、5勝4敗では厳しい。なんとか混戦に食い込みたいものだ。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

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  • 阪神大山悠輔(2019年8月4日撮影)