楽天の新人左腕弓削に右打者中心打線は“落とし穴”

<ザ・ピンポイント>

<西武0-10楽天>◇6日◇メットライフドーム

Aクラス争いとともに逆転優勝を狙う楽天にとって、頼もしいルーキーが出現した。プロ入り3度目の先発だった弓削隼人投手が、西武打線を相手に7回4安打無失点。前回の7月30日(日本ハム戦)の先発から、2試合で16イニング無失点。突如、現れた変則左腕の快投の要因を探ってみた。

193センチの長身で、サイドハンドに近いスリークオーター。スピードはそれほどでもないが、制球力はいい。これだけを聞けば「左打者は苦しい」と誰もが考えるはず。初対戦となる西武も、左打者は1番の秋山と3番の森だけ。けが人が多く、思うような打線が組めないとはいえ、右打者をそろえたオーダーを組んだ。

この右打者中心のオーダーが“落とし穴”だった。結果は散発4安打で無四球のおまけ付き。安打の内訳も2人の左打者が合計6打数2安打(いずれも二塁打)で、右打者は17打数2安打4三振。左打者といっても秋山と森は一流打者で、右打者が打てなかった理由にするのは苦しいかもしれない。しかし、前回の日本ハム戦の完封も、打たれた2安打はいずれも西川と中島の左打者だった。

左打者が打ちやすいタイプではない。しかし左打者への投球には弱点がある。秋山と森に対し20球を投げたが、内角は森に対して逆球ですっぽ抜けた1球だけ。捕手の太田も左打者への内角へは1球も要求しなかった。制球力はいいが、左打者の内角へ投げるのを苦手にしているのだろう。左打者の内角へ投げられない左腕はプロでも多く、そのタイプの可能性が高い。

初登板こそ右打者に5安打されているが、4月4日のプロ入り初先発。度外視していいだろう。あえて左打者を起用したり、右打者には徹底して逆方向を狙わせるなど、ライバルチームは“弓削対策”が急務になる。【小島信行】

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  • 今季2勝目を挙げた楽天弓削は、青山からウイニングボールを受け取る(撮影・たえ見朱実)