ロッテ石川歩投手が、お立ち台で6月2日以来79日ぶりの4勝目を喜んだ。

「すごくうれしいです。でき過ぎだと思う」。無四球で8回6安打2失点。先発復帰後では2戦目で初の白星に素直な気持ちがこぼれ出た。

序盤から強気に攻めた。中継ぎで取り戻した、本来の直球中心の投球。針の穴を通すような制球で、直球は捕手の構えたミットに吸い込まれた。「難しかったですけど、中継ぎはいい経験になった。スピードや勢いも大切だけど、コントロールが大事だと再確認した」。ストライク先行の投球で有利なカウントを作った。「真っすぐがいい球を投げられていると、変化球も生きる」と決め球のシンカーで三振の山を築いた。4年ぶりとなる自己最多タイの11三振を奪った。

7月26日、普段から食事に連れて行く仲の後輩二木の勝ちを消した。7回1失点の二木の後を受け、逆転の3ランを浴びるなど1回4失点。「二木の勝ちを消しちゃったんで、この勝利は二木くんにささげたい」と迷惑をかけた後輩を思いやった。

「先発が長いイニングを投げると中継ぎは楽だなというのはある。今日は長く投げられてよかった」。中継ぎを10試合経験した開幕投手の1勝でチームは4位に浮上。頼もしい男が復活した。【久永壮真】

▽ロッテ井口監督(石川について)「攻める投球で彼らしい本来の姿だった。今日はどんどん真っすぐで攻めてくれた」