今季限りで現役引退を表明している日本ハム田中賢介内野手(38)の引退試合が、本拠地最終戦で行われることが2日、分かった。現状では27日オリックス戦(札幌ドーム)の予定。チームは自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅したが、混戦パ・リーグは最後まで何が起きるか分からない。メモリアルゲームに強い日本ハムだけに、今後の巻き返し次第では、田中賢の集大成となる一戦で日本一への挑戦権を得るかもしれない。

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惜しくも迫る田中賢のラストランは、本拠地最終戦でひとまずの区切りを迎える。現状ではレギュラーシーズンの最終戦となる27日オリックス戦(札幌ドーム)で、引退試合が開催される見通しとなった。9月の主催試合で雨天などによる中止が発生した場合は、28日以降に組み込まれる札幌ドームでの振替試合が該当となる見込みだ。

引退試合としてだけでなく、ポストシーズンへ向けた景気づけの試合にしたい。チームは1日楽天戦に敗れて自力でのCS進出が消滅したが、3位楽天まで5ゲーム差。あきらめる数字ではない。各チームの乱高下が激しいのが、今季のパ・リーグの特徴。何が起きても不思議ではなく、巻き返しの時間とチャンスはまだある。

本拠地移転後に行われた引退試合の勝率は、めっぽう高い。06年の新庄や14年の稲葉と金子誠、16年は武田勝、17年は飯山、昨季の矢野ら、歴代の先輩が引退試合を勝利して花を添えた実績がある。大混戦のペナントレース最終盤に、験がいいメモリアルゲームが組まれるのは、1つでも多く白星を積み重ねたいチームにとっても心強い。

田中賢はラストイヤーの今季もさびない打撃技術は健在。まだまだ、躍動する姿を1日でも長く見たい-。レギュラーシーズンは泣いても笑っても残り19試合。希望をつなぐ勝利を重ねれば、最後には高勝率の特別な試合で歓喜のラストが待っているはずだ。