元広島ブラッド・エルドレッド外野手(39)が試合前の打撃練習に参加した。30スイングで柵越えは1本だったが、久しぶりの豪快な打撃にスタンドのファンからは大きな拍手が湧いた。

「カントリー」「カンちゃん」と愛されたエルドレッドの最後のスイングを見ようと、打撃ケージ裏には鈴木や菊池涼、ジョンソン、メヒアらチームメートが大勢見守り、数人の投手は外野で打球を追った。現役時代から何度も“対戦”した山下打撃投手を相手に、練習前にロッカー裏にあったひびが入ったバット2本を持参。狙い通りに5球目、6球目に真っ二つに折れて、山下打撃投手を困らせた。

2カ月ぶりの打撃練習ながら17球目を左翼席に運び、笑顔で汗を拭った。「楽しくスイングできたので、それを見てみんながハッピーになってくれればいいかなと思っています。やっぱり、このチームはああいうふうにみんなが集まって、練習でも何でも楽しくやるのが特徴だと思うので、今日もそれが出て自分もうれしかったです」。試合後には引退セレモニーが予定されている。

エルドレッドは昨年まで外国人選手として球団最長となる7年在籍し、今季限りで現役を引退。来季から広島の駐米スカウトとなることも決まっている。