3位楽天が首位西武を逆転で下し、CS出場へ大きく前進した。

1点を追う8回無死、代打藤田が西武の中継ぎエース平井から起死回生の2号ソロで同点。勢いづいた打線はこの回、打者11人の猛攻で一挙6点を奪い逆転に成功した。4位ロッテが敗れたためゲーム差は1・5に広がった。

37歳藤田が一振りで流れを引き寄せた。8回無死、西武「平井様」の2球目、内角低め141キロ直球を捉えた。右翼ポール際に飛び込む同点弾。「なんとかつなぐ気持ちで打席に入って、最高の結果になってよかった」と振り返った。

ベテランの言葉で野手陣が奮起した。試合前の野手ミーティングに、ケガに苦しむ38歳渡辺直と30歳岡島が参加。渡辺直の「あと5試合、つぶれてもいいくらいの気持ちでいこう。痛い痛い言ってる場合じゃないぞ!」というエールに、若手も気持ちを高ぶらせた。同じくベテラン組に入る藤田も「直さんらしい言葉ですよね。昨日悔しい負け方で地元に帰ってきて、絶対に負けられない気持ちでした」。CSに大きく近づく逆転勝ちを喜んだ。

残り4試合、平石監督も「相手の結果はどうあれ、目の前の試合を全力で勝つしかない」と気合十分。勝ち続けてCS出場権をつかみ取る。【鈴木正章】

▽楽天宋家豪(7回1死満塁から登板して無失点。逆転を呼び込む)「絶対に勝ちたいという気持ちでした。サイコウデ~ス!」