ドラフト1位の創志学園・西と初対面した阪神矢野監督は、仰天の“二刀流プラン”を口にした。最速154キロを誇る一方で、高校通算25本塁打のパンチ力も光る。指揮官は「打撃もいい。二刀流まではいかんかもしれんけど、チームを勝たせることも、自分が勝つことも含めて、打撃がいいのはセ・リーグでは間違いなくプラス」と期待した。

野球ファンが胸躍らせるキーワードが出た。指揮官は「そんな現実味ないと思う。(エンゼルス)大谷みたいな二刀流は無理。セ・リーグで」と制するが打力に一目置く。「(倉敷)マスカットスタジアムのバックスクリーンに放り込んだ。打席も見たい。まずは投手で頑張ってもらうなかでプラスが出てくれば、その時、どうするかと考えるだけ」と可能性を捨てない。

指名あいさつでは長沢監督から「練習もグラウンドから走って帰る。自分でもどんどんやる」という話に触れ「泥臭さ」を感じたという。「いい意味での時代遅れのカッコよさ。令和になったけど昭和っぽいというか。村山実さんとか」となぞらえる。人間味あふれる闘魂スタイルを勧めた。